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患者さんインタビュー

低ホスファターゼ症とともに歩む、すべての方へ
低ホスファターゼ症とともに歩む、すべての方へ
Vol.4
私の経験を
まだ診断されて
いない患者さんに
役立ててほしい
親子で笑い合える未来のために
福田 由美子さん(仮名)60歳代 女性
「私、低ホスファターゼ症
だと思います」
やりたいことをやろう! と励んだアルバイト

 半年ほどは対症療法で痛みをやり過ごし、骨密度の数値は 少し上がりましたが、全然喜べないほどに脚の痛みが激しく なってきました。クリニックの先生に相談してX線検査を受け たところ、驚いたことに大腿骨が骨折していることが判明し ました。さらにMRI検査を受けたところ、骨膜が炎症してプ クッと膨らんでいることもわかりました。「骨のがんの可能 性がある」と言われ、市外の別の病院で精密検査を受けるこ とになりました。

 クリニックの先生から「がん」という言葉が出たときはもちろん驚きましたし、怖さも感じま した。ですが本やインターネットで調べてみても、自分の症状ががんに当てはまるとは思えませ んでした。自分の症状をもとに調べ続けて、直感的に「これだ!」と思えた病名が低ホスファ ターゼ症でした。私には医学の専門的知識はありませんが、子どもの頃の疲れやすさや歯の問 題、骨密度の低さや関節痛、筋肉痛……自分が経験してきた症状すべてが、低ホスファターゼ症 に結びつくように思われたのです。
 紹介先の総合病院を初めて受診したとき、「紹介状には『がんの疑い』と書いてありますが、 私は低ホスファターゼ症だと思います」と伝えると、当たり前ですが先生は大変驚かれました。 そのとき、先生が「私はその病気の患者さんを診たことがありませんので、くわしく調べさせて ください」と言ってくださったことに、私は今でも感謝しています。患者の当て推量と聞き流さ れてしまっても、おかしくはなかったと思います。採血から数時間後に再びお話ししたとき、先 生は次のようにおっしゃいました。

やりたいことをやろう! と励んだアルバイト

 「MRI画像を放射線科医にも見てもらいました が、まずがんではないと思われます。血液検査では、 アルカリホスファターゼ(ALP)の数値が非常に低い ことがわかりました。福田さんが言われた通り低ホ スファターゼ症の可能性がありますので、さらにくわ しく調べましょう」
 そこから先は速やかでした。骨シンチグラフィ検 査では、知らないうちに細かい骨折をたくさんして いたことがわかりました。最終的には尿検査、遺伝 子検査で、低ホスファターゼ症の診断が確定しまし た。現在は診断してくださったその先生のもとで、低 ホスファターゼ症の治療を受けています。

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