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患者さんインタビュー

紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
低ホスファターゼ症とともに歩む、すべての方へ
低ホスファターゼ症とともに歩む、すべての方へ
Vol.2
ポジティブに
なれたのは
病気のおかげ
これからも自分らしく
さんご一家(仮名)
自分らしく、 前を向いて

  現在に至る道のりを振り返って、 現在の思いをみなさんにうかがいました。
 「低ホスファターゼ症は希少疾患で、 発症時期も症状もさまざまです。 同じ病気でお悩みの方々 に向けて私たちがいえるのは、 決して1人で、 家族の中だけで抱え込まないでほしい、 というこ とです。検査、治療を続けていると気が滅入ってしまう時期もありますが、 同じ病気の仲間がい ること、 1人じゃないことを知っていただきたいと思います」 (芳子さん)
 「今、 18歳になった息子からは、 あふれる自信が感じられます。 小学生の頃は、にぎやかでは あるもののどこか自信なさげだったのですが、 学業や部活動に打ち込んできた経験を通じて、 大 きな自信を得たのだと思います。 多くの家族にとっては当たり前のことかもしれませんが、 私た ちにとっては奇跡のようにも思われることです」 (仁志さん)
 「病気は、イヤです。 でも、 変ないい方かもしれないけれど、 病気があったから、ぼくはものご とをポジティブに考えられるようになったと思っています。 これからも自分らしく、 前を向いて 生きていきたいです」 (雅人くん)
 18歳になったばかりの雅人くんの言葉に、 ご両親は何度もうなずいていました。

監修者のことば

小児歯科医より

 「乳歯はどうせ生えかわるから…」 と考えて、歯科を受診されない方がいらっしゃるの ではないかと思います。 実は、 歯学生の教科書には必ず 『低ホスファターゼ症』 の項目が あり、 「4歳未満で乳歯が抜ける」 という症状や対処法について学んでいます。
  近年、日本小児歯科学会では、日々の診療や乳幼児健診で 『低ホスファターゼ症』 を意 識してもらうようさまざまな形で働きかけています。 この活動では、小児科との連携も大 事に考えており、 小児歯科の専門家へ紹介された患者さんが、骨の病気の専門である小児 科の先生にも相談できるようなシステムで、 全国に広がりつつあります。 雅人くんも、 歯 科と小児科で治療を受けています。
  歯のことで心配があれば、 日本小児歯科学会のホームページに掲載されている、日本小 児歯科学会認定の小児歯科専門医にご相談ください。 早期に専門家につながることで、ご 家族やご本人の生活がよりよいものになることを願っております。

大阪大学大学院歯学研究科 小児歯科学教室 教授

仲野 和彦

先生

大阪大学大学院歯学研究科

小児歯科学教室 教授

仲野 和彦

先生

小児科医より

  遠方からいらした雅人くんとご両親に初めて会ったときのことは今でも覚えています。 当時は、医療現場でも 『低ホスファターゼ症』 は、 あまり知られていませんでした。 私は 骨疾患の専門家ではありますが、 『低ホスファターゼ症』 に詳しくなったのは、 別の患者さ んと関わったからであり、 その後、 全国で重症の本症の患者さんがいると聞けば、その病 院に出かけて病気の理解に努めました。 このようにして、患者さんから教わったことを、 他の患者さんの診療に活かしていくようにしています。
 『低ホスファターゼ症』 の典型的な症状の1つに、 「4歳未満で乳歯が抜ける」 があり、 この症状から診断につながることがあります。 雅人くんのように、 最初、歯の症状のみで あっても、その後、骨など全身の症状が現れることがあります。 そのため、『低ホスファ ターゼ症』 の患者さんには、定期的な医師の診察をお勧めしています。 また、 私たちの病 院では、小児科に加え、 歯科などの関連する専門家とも連携しています。 よりよい診療の ためには、多職種連携は欠かせません。
  雅人くんのように、 自分らしく人生を歩んでくれる患者さんが1人でも増えてくれれば、 とても嬉しいことです。

  遠方からいらした雅人くんとご両親に初めて会ったときのことは今でも覚えています。 当時は、医療現場でも 『低ホスファターゼ症』 は、 あまり知られていませんでした。 私は 骨疾患の専門家ではありますが、 『低ホスファターゼ症』 に詳しくなったのは、 別の患者さ んと関わったからであり、 その後、 全国で重症の本症の患者さんがいると聞けば、その病 院に出かけて病気の理解に努めました。 このようにして、患者さんから教わったことを、 他の患者さんの診療に活かしていくようにしています。
 『低ホスファターゼ症』 の典型的な症状の1つに、 「4歳未満で乳歯が抜ける」 があり、 この症状から診断につながることがあります。 雅人くんのように、 最初、歯の症状のみで あっても、その後、骨など全身の症状が現れることがあります。 そのため、『低ホスファ ターゼ症』 の患者さんには、定期的な医師の診察をお勧めしています。 また、 私たちの病 院では、小児科に加え、 歯科などの関連する専門家とも連携しています。 よりよい診療の ためには、多職種連携は欠かせません。
  雅人くんのように、 自分らしく人生を歩んでくれる患者さんが1人でも増えてくれれば、 とても嬉しいことです。

大阪大学大学院医学系研究科 小児科学 教授

大薗 恵一

先生

大阪大学大学院医学系研究科

小児科学 教授

大薗 恵一

先生

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